【適合】の時代から【創造】の時代へ
私たちは今、時代の大きな転換期に生きています。
これまでの社会や教育は、評価軸が外側(他者)にあり
「周囲の期待に応える、周囲にとって価値ある人間か」
「いかに社会でうまくやっていけるか」
という【適合】を目指してきました。
それにより、日本は高度経済成長を果たし、生活は安定し、豊かな社会が実現していきました。
しかし、時代の変化とともに社会課題は複雑化し、これまでの常識を疑い、根底から見直す必要が出てきています。
常に「比較と競争」や「勝ち負け」を意識し、他者評価を気にするあまり、自分不在の過剰適応となり、自分がどうしたいのかを見失っている人も少なくありません。
自分の「願い」を起点として生きる
【適合】の世界では、善悪に基づく「正しさ」や「べき」を判断基準に、自分の悪い部分は隠すか克服しようとして葛藤します。
同質であることに安心を感じ、異質なものは排除し、不安から「分断と対立」の世界を創り出してきました。
常識を鵜呑みにし、同質性の抑圧の中で周囲に合わせる生き方の限界がきている今、一人ひとりが自分の全てに価値を感じられる圧倒的な「自己承認」が必要です。
「正しさ」からではなく、自分の「願い」から人生を選択していく生き方へ舵を切る。
「現実に対して自分は無力だ」という傍観者から「自分が現実を変えることができる」という主体者として、自分の生命力から表現して生きる。
そんな世界観から生きる個人のつながり、この新しい考え方に基づいた子どもとの関わりが、これからの社会を創り出す原動力になると考えています。
対話を通して新しい未来を【共創造】する
自分の「願い」を起点にして、自分らしく生きる。
すると、周囲から対立する意見や否定する声が現れます。
多様性ある社会で考え方が異なることは自然なことだと頭でわかっていても心は傷つき、「自分を生きると周囲に受け入れられない」という不安や同調圧力から「自分らしさ」を後回しにし、合意を得られやすい「正しさ」に流されてしまいがちです。
そこにある「自分を表現することへの諦め」は、親子や夫婦、学校や企業など、あらゆる関係性や組織で起きています。
「違い」による分断と対立を超える鍵が、対話です。
対立は悪いことではありません。
対立は「違い」があることが明確になった状態です。
しかし、自分の意見が正しいことを証明しようとすると、対立は「紛争」に発展します。
対立から「対話」を通した相互理解へ。
お互いの考え方の背景にある「願い」を分かち合い、「正しさ」によってかき消されがちな「声なき声」に耳を傾ける。そして、互いの「願い」を尊重した、新しい未来を共に創造していく。
それが対話の力です。
対話とは、すべての人の命を尊重するあり方であり、「違い」を豊かさとして共創造していく可能性。
そんな対話が、家庭や学校、組織、社会において実現され、社会に新しい意識のうねりが拡がっていくことを願っています。
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